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□夢見る現実
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―美星学園―
言わずと知れたフロンティア艦内で、随一芸能活動に力を入れている学校である。
そんな美星学園の放課後―
アルトは夕日が差し込む、人影少なくなった校舎に居た。
「ああ、くそ。ったく、なんで忘れたんだか…!」
ぶつくさ文句を言いながら、アルトは階段を乱暴に上る。
事もあろうに今の時代、財布よりも大事であろう携帯を教室に置きっぱなしにしてきてしまったのだ。
教室に着き、横開き式の教室のドアを開けたアルトは目を見開いた。
アルトが目にしたのは、デスクにうつ伏せになり座ったまま寝ている翡翠色の髪をした少女だった。
「ラン、カ…?」
そっとランカに近付く。
「何でこんな所に……」
そう呟いて、ハッとする。
急いで自分の机に行き、中を探る。
見慣れた無機質な青い携帯を取り出し、メールを確認すると…。