桜散る

□鬼ごっこ Ver風間
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「ちーちゃーんっ!」


舞はちーちゃんと呼ばれる男に抱き着く


「舞
その呼び方はよせと言ってるだろう」

「えー
ちーちゃんはちーちゃんだもん」

「千景様、と呼べ」

「絶対にやだ」


ちーちゃんこと風間千景はため息をつくと抱き着いてきた舞の頭を軽く撫でる


「それでどうした」

「あのさ!
鬼ごっこしよ!」

「・・・・何故、鬼が鬼ごっこなどしなくてはならない」


千景は顔を少し歪める


「鬼が鬼するから楽しいんじゃん!
ちーちゃんが鬼ね!」

「・・・まだやるとは言っていないだろ」

「・・・・・やらないの?」


舞はうるうると涙を目に浮かべる


「・・・・・・・・・・・・」

「(うるうるうるうる)」

「・・・・はぁ
分かった
やればいいのだろ」

「やったぁ!」


こうして二人は鬼ごっこをする事になった







「なぁ
雨霧」

「・・・なんですか、不知火」

「風間の野郎、何してんだ?」

「・・・・・青春というやつでしょう」


雨霧、不知火は鬼ごっこをしている二人を見てはぁとため息をついた









「捕まえたぞ」


千景は舞を抱きしめ、言う

千景の珍しい行動に舞は目を見開く


「ちーちゃん!?
ど、どうしたの!?」

「何がだ」

「ち、ちーちゃん
抱きしめるとかそーゆー事しないから」


千景はふっと笑うと耳元で


「こういう事がされたくて鬼ごっこをしようと言ったのではないのか?」


と意地悪気に言う


「!
ち、違くないけど違うもん!」

「なんだ、それは」

「・・・・・・・////」

「好きだぞ」

「!?」

「なんだ、その顔は」

「え!?
だって、
え!?
今、ちーちゃんなんて言った!?」


千景は微笑み


「好きだ」


そう言った


「!
・・・・・・わ、私も
好き」






鬼ごっこ
(たまにやるのもいいな)
(ほら!
楽しかったでしょ!?)
(あぁ
舞の気持ちも分かったしな)
(!////)





.

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