現実スーサイド

□ノクターン自嘲曲
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湾曲した

目線の先には
豆電球
ぬるいあたたかさ

柔らかい寝床の上にいても
絶対的に
何かが足りない

虚無感

自嘲的に歪んだ唇
無意識に噛み締めたソレから
鉄の味

長く伸びた爪が
右腕の皮膚の上を滑る


突然
視界が割れる
静寂な水面に石を投げた
波紋が広がる
まるで万華鏡のなか
頬を何かを伝う

前が見えない
それなのに

夜が更ける









何度月が沈もうと
決して明けない夜もあるよ
決して醒めない夢もあるから

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