現実スーサイド

□病室と優しい彼女
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ねぇ、聞いて






もしわたしが
あなたの声も聞こえないほど
遠くへ行ってしまっても

ちゃんとご飯を食べて
会社に行って
お風呂に入って
洗濯もして
恋をして
結婚して

幸せでいてね


もしわたしが
あなたの声も聞こえないほど
遠くへ行っても

あなたはわたしを忘れて
幸せになってね

あなたがわたしを忘れる代わりに
わたしはあなただけを憶えているわ

あなたというひとだけを
この体に抱きしめて


どうかわたしを忘れて
幸せに



こんなわたしを愛してくれてありがとう
とても幸せだったわ

涙よりも笑顔が好きよ




もしもわたしが遠くへ行っても
あなたはまっすぐ歩んでね










「もしも」の話だから
涙より笑顔が好きよ、ほら、笑って
ああ、あなたが今
手を握っていてくれて良かった

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