空想パラドックス
□蝶々的仇討
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足掻く心は迷いに満ちて
僕の喉笛を捌く凶器に変わる
言葉の刃は僕を貫いて
真の臓へと突き刺さる
乾いた嘲笑 こびり付いた赤は
血か涙か
夢の中で何度君を殺そうか
何度も 何度も 何度も 何度も
もうイかせてって想う位に
嬲ってあげるよ
何度も 何度でも
暗い残像
砂嵐の様にフェードアウト
シテゆく意識
君の過ちはもう
口端に走る歪み
君への葬送歌 後悔すればいいさ
懺悔したって許さない
女王様はお怒りだ
決して兵を許しはしない
偽善の仮面を被った騎士なんて
ナンセンス
そんなのは御伽の国の話
彼は冷めた目で此方を一瞥するだけ
助けなんて求めるだけ無駄
強かに足掻けよ人間
言葉の刃は僕を犯した
冷たい女王様に危害を加えた
騎士は仮面を捨てる
言葉の刃は僕を嬲った
女王へ浅ましいほどの屈辱
騎士は剣を抜く
無駄だね
これはおとぎ話じゃない。
ハッピーエンドにはなりはしないのだよ
グッバイ 良い夢を
まあ 見れはしないんだけど
紅い夢の中で勝つのは私かお前か
君は僕を 冷たい女王を殺したね
満足か?
強かに足掻けよ 人間
トランプの上で気取っていればいいさ
いつか僕の騎士が
人間臭く 足掻き
迷いに満ちた心の刃で君のソレを突き刺すだろう
強かに足掻けよ人間
女王は何度でも羽ばたく漆黒のアゲハ
人間風情に恋はしない