空想パラドックス

□蝶々的仇討
1ページ/1ページ






足掻く心は迷いに満ちて
僕の喉笛を捌く凶器に変わる

言葉の刃は僕を貫いて
真の臓へと突き刺さる
乾いた嘲笑 こびり付いた赤は
血か涙か


夢の中で何度君を殺そうか
何度も 何度も 何度も 何度も
もうイかせてって想う位に

嬲ってあげるよ
何度も 何度でも

暗い残像 


砂嵐の様にフェードアウト
シテゆく意識
君の過ちはもう


口端に走る歪み
君への葬送歌 後悔すればいいさ

懺悔したって許さない

女王様はお怒りだ
決して兵を許しはしない
偽善の仮面を被った騎士なんて
ナンセンス
そんなのは御伽の国の話
彼は冷めた目で此方を一瞥するだけ
助けなんて求めるだけ無駄


強かに足掻けよ人間



言葉の刃は僕を犯した
冷たい女王様に危害を加えた
騎士は仮面を捨てる

言葉の刃は僕を嬲った
女王へ浅ましいほどの屈辱
騎士は剣を抜く



無駄だね



これはおとぎ話じゃない。
ハッピーエンドにはなりはしないのだよ


グッバイ 良い夢を






まあ 見れはしないんだけど
紅い夢の中で勝つのは私かお前か



君は僕を 冷たい女王を殺したね
満足か?

強かに足掻けよ 人間

トランプの上で気取っていればいいさ



いつか僕の騎士が
人間臭く 足掻き
迷いに満ちた心の刃で君のソレを突き刺すだろう

















強かに足掻けよ人間
女王は何度でも羽ばたく漆黒のアゲハ
人間風情に恋はしない

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ