空想パラドックス

□数字にロマンチカ
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誰かの特別になりたくて
1番の愛が欲しくて

だけど私は素直になれない
大切なものほど
壊さないのは難しくて

一握りの勇気は散ってしまう


誰かの1番になりたくて

だけどそんなこと言えるはずもなくて
また、一人寂しくなる

わたしの感情のベクトルは
何度計算しても0になるんだ

眠れない夜は計算が合わないよ


誰かの1番になりたくて

必死で服の裾を掴むんだ

だけど勇気が足りなくて

2番以降欠番

そこがわたしの定位置になる
振り向いてくれる確率なんて刹那以下



特別になりたくて


1番になりたくて


限定の愛情を求める様が浅ましい

掃き溜めに捨てられた
震える猫の方があいらしい

2番以降欠番

1番はわたしの場所じゃない


それでも
退化した羽で月を憂える鳥のように
いつか
2番以前最前線
1番がくる日を待ってるだなんて

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