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□片想いは両想いの前兆
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『片想いは両想いの前兆』


私の想いは片想い。

両想いになりたいけど、なれない。


__________



また今日もこうして銀さんを見つ

めている私。

誰にも邪魔させないこのひと時。

私は例え想いが通じ合わなくとも

、こうして見つめているだけで幸

せを感じられる。




「そこで何してんだ?猿飛あやめ

。」



「っ!全蔵。」



「いててぇっ!俺を見るなりクナイを

投げるなっ!。」




電柱の影から見ていたら、全蔵は

その電柱の真上にいた。

クナイは見事に全蔵のケツに刺さった

が、可憐に全蔵は舞い降りた。




「なんだ?今回のターゲットでもつけ

てんのか?。……あぁ、あの侍か

。」




全蔵はあやめの隣に立ち、あやめ

の視線を追った。

その先には、ぶらぶらとダルそう

に歩く銀髪の侍。

そしてその両脇には新八と神楽。



「私もいつか、あの中に入りたい

わ。」



「なぁ、俺じゃダメか?。」



「何が?。」




あやめひ全蔵の不自然なその言葉

を聞き、全蔵の方を向いた。




「何であの侍なんだ?。俺じゃ

ダメなのか?。」



「はぁ?何言って…ひゃっ!。」




全蔵は勢い良くあやめに抱き着い

た。

あやめはもがいていたが、その動

きを封じるぐらいの強さで抱きし

めた。




「なぁ…何であいつなんだ?。」



「それは……。」



「それは俺の方がダンディーだか…ら

っ!。」



その言葉と共に、木刀で全蔵の

ケツを刺した。




「ぐはっ!。」



「銀さんっ!。」



「こんなところで昼間っから盛っ

てんじゃねぇーよ。このエロ忍者。」




あやめにクナイを刺され、銀時に木

刀で刺されたので、あまりの痛さ

に気絶していた。




「どうして?。」



「おめぇーの気配が無くなったら

から気になったんだよ。俺に惚れ

てるんだったら、他の野郎に触ら

せるんじゃねぇ。」



「ごめんなさい。」



すると銀時はあやめの手を取り歩

き始めた。




「ちょっ銀さん?。」



「鍋パーティーするぞ、肉ぐらいさっ

ちゃんが買ってくれよ。」



「………ありがとう。」





銀時の手はとても暖かくて、ずっ

と握っていたくて、強く強く握っ

た。




END



2011/02/16

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