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□傷は癒し
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『傷は癒し』


銀時はまた病院にいた。

仕事でまたもや怪我をして入院し

たのである。包帯が気持ち悪くな

り、ナースコールで呼んで直してもらう

とにした。




「で、何で居んの?。」



「やっぱり私たち赤い糸で結ばれ

てるんだわ。」



「いいから人の話を聞けっ!。何で

お前居るの?。」



「ちょっと仕事でね。今回の

ターゲットは医者じゃないから安心し

てちょうだい。」




以前入院したときはあやめがいな

ければ命を落としていた。



「銀さん、あんまり無茶しないでね。」



「はいはい、それより包帯巻き直

せや。」




あやめはベッドの周りのカーテンを

閉めながら言った。




「ついでに包帯新しいのに変える

わ。上脱いで。」



痛みはあまりないが、めんどくさ

さから動作がおそい。

あやめは銀時の上半身を見て少し

頬を赤らめて作業を始めた。

あやめは屈み包帯を解いていく。

銀時はおかしな顔をしていた。

それを不思議に思ったあやめは




「銀さんどうしたの?。変な顔して…。」



「いや……別に。」




銀時はあやめの胸を見ていた。

心の中では……

―もう少し…もう少し屈んでくれ

れば見えんのに……。―

そこで銀時はひらめいた。

近くにあったペンをわざと落とし

た。




「わりィーけど拾ってくれや。」




巻き途中の包帯をベッドに置いて

、足を曲げず上半身を屈めて取っ

た。




「見えたあぁっ!。」



「えっ?。」




思いっきりガッツポーズの銀時に起

き上がり途中のあやめ。

銀時はしまったと思ったまま固ま

っている。

はっと気が付いたあやめは、とっ

さに起き上がり胸を押さえた。

あやめは凄く顔を真っ赤にしてい

た。

その時銀時の顔はニヤけと青ざめで

何ともいえない顔になっていた。




「いや…あれだよ、たまたま見え

ちゃっただけだから。」



「勝負下着着とけば良かったっ!。」



「そこかよっ!。」




そんなあやめの腕を引っ張り自分

の胸に引き寄せた。




「ぎ、銀さんっ!?。」



「白なんか着やがって…俺の注射

で染めてやるよ。」




耳元で囁くとほんのり耳が赤くなった。




「じゃあ銀色に染めて?。」


「上等だコノヤロー。」




END


2011/03/04

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