BLEACH

□『嘘』
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「話ってなんだよ、雨竜?」
「合い鍵を返してくれないか」

放課後、いつものように一護は雨竜の家で寛いでいた。話があると言われ顔を上げると、冷たく告げられた

「どうして…」
「君の事なんて、大嫌いなんだ。もう家に来るな」(…大好き、ずっと離さないで)

雨竜の言った言葉を理解するのに数秒掛かる。声が震え巧く言葉に出来ない

「同じ空間に居るだけで反吐が出る」(…うそ、何時までも近くに居たい)

余りにも酷い言いように一護も我慢ならず、怒鳴りつける

「あー、そうかよ!言われなくたって、もう二度と来ねぇよ!!」

合鍵を床に叩き付け、思い切りドアを閉めて出て行った

「…っ」(どうして、あんな酷い事言う心算なかったのに…口から出るのは逆の言葉ばかり。嫌われたかな?もう話しかけてくれないの?…そんなの嫌だ。黒崎の居ない世界なんて生きる意味ないのに…僕はなんて愚かな行為をしてしまったんだ)

ズルズルと座り込み膝を抱え涙が枯れるまで泣き続けた。一方の一護は腹立たしい気持ちを持余す

「ったく」(何なんだよ、雨竜の奴…)

時間確認するために携帯を開くとあることに気付く

「あ…」(今日、4月1日だったのか…エイプリルフールね)

きっと雨竜のことだ。嘘を言ってるうちに、素直に謝り辛くなったのだろう…今頃、部屋で後悔している筈。一護は来た道を折返し、愛しい恋人の待つ部屋へ向った

「ぅ…く」
「やっぱり…泣くぐらいなら、嘘なんか吐くなよ」
「くろ、さき」

振り向いた雨竜の顔は涙で濡れて、色っぽさが滲み出ている

「雨竜…っ」
「…黒崎」

苦い嘘の後には、甘い甘い仲直りのキスを…

END

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短っ!やっぱり…神惠には、黒雨竜は書けません。詰まると、投げる癖が(汗)



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