電王

□安心感
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…どれくらい経っただろう

真夜中に私は目を覚ました


『はぁ…はぁ…』

怖い夢をみてしまった…

起きてるのも怖いけど寝るのも怖い…

かといって良太郎を起こすわけにもいかない…



暗い、怖い、寂しい…


私は部屋で1人呟いた




『泣きそう…』





《ん…?泣き…?》





「泣けるでぇ!!!!!」


『きゃあ!!?』


良太郎がいきなり飛び起きた

…というよりこの話し方は…


『…キンちゃん?』


「ん?なんや?どないした?」

『まさか…私が泣きそうって言ったから?』

「おぉ、そやったな!!大丈夫かキノ!?何があったんや!!」

『怖い夢みちゃって…』

「なるほどな…よし、俺が一緒に寝たる!!」

『え!?』

「どっこいしょ…邪魔するでぇ」

『ど、どうぞ』


キンちゃんがベッドに入ってきた


「ほな、俺が羊でも数えたるわ!!」

『羊?』

「羊数えてたら知らん間に寝てまうやろ!!」

『そうかな?』

「いくで!?羊が一ぴ…ぐがー…」

一匹を言い終えるうちにキンちゃんは寝てしまった

そんなキンちゃんに私はくすりと笑みをこぼす


『ありがと…キンちゃん』


安心した私は、眠りにつくことができた







翌朝、良太郎が飛び起きてベッドから転がり落ちた事と

デンライナーでは大喧嘩になっていたことを私はしらない



(…へ?うわゎわぁあああ!!?ごめんなさぁあい!!?)

(キンちゃん…?朝居なかったけど、どこ行ってたのかなぁ…?)
(熊ちゃん…?)
(熊公…)
(………ぐー)
(((寝るな!!!)))
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