one piece短編集
□ハロウィンと魔法使いU
1ページ/4ページ
『いいじゃんケチ!!』
「よくないと言っとるじゃろ!!」
ここは魔法の国
ロー達が居たところとはまた少し違う特別な世界
そんな国のとある王城で1人の少女と国王が言い争いをしていた
『何でダメなの!?おじいちゃんの分からず屋!!』
「じゃからそれはキノの事が心配で…」
『アタシ行ってきたことあるもん!!』
「それは勝手に抜け出したからであってじゃな…」
『だから大丈夫だよ!!』
アタシはハロウィンにまたロー達の所へ行くために、王様、もといおじいちゃんの許可を貰おうとやって来た
しかし、前回勝手に他の世界へ行ったことがバレてしまい、扉の監視も強化され、行けなくなってしまった
その上海賊に会うという危険行為を犯したため、尚更行かせてくれない
世界移動の方法は極めて簡単
王城にある世界を繋ぐ扉をくぐるだけ
行きたいと願ったところへ連れて行ってくれたりもする
そしてハロウィンの魔法使いとしての役目(トリックオアトリート)を果たすと自動的に元に戻ってくるという訳だ
ただし、その扉を使用する際には国王の許可がいる
でないと扉を守る兵士が通してくれないからだ
孫娘のアタシだからといって例外ではない
…以上、もろもろの理由を含め、アタシはロー達の所へ行けないでいる
『お願いおじいちゃん!!行かせてよ!!』
「どうせまたあの海賊の所に行くつもりじゃろう…」
『う…』
「わしは許さんからな」
『そんな…』
「お前達、ちゃんと見張っておくのじゃぞ」
「「ハッ」」
魔法で動かされている鎧の兵士が返事をした
そのままおじいちゃんはどこかへ行ってしまった
『…どいてよ』
「「……」」
『だったら…』
アタシは扉に向かって思い切り駆け出した
手を伸ばせば後少しで取っ手に手が届く…
という所で体ごと弾き返されてしまう
おじいちゃんによる鎧の兵士の魔法せいだ
この方法は何度も試したので無理だと分かってる
しかし、ローの世界では今日がハロウィン
この日を逃すとまた一年待たなければならない
『…くそう…!!』
おじいちゃんの魔力に勝る力があれば…
.