長編夢小説

□良牙、この男は危険!
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乱馬視点



「・・、」

目が覚めた。なんでだ?うわー、すごい汗。
おれいったいどんな夢見たんだっけ、なんにも覚えていない。
気持ち悪い、
一息つき、おれは部屋を出た。

ちなみにいまおれは、なぜか、というか自分からシャンプーの家に泊まった、
なぜかといえば、そう。
いやな予感がしているからだ。

・・良牙だ。


廊下に出る。そして冷たい廊下を歩きながら頭をかいていると、

「・・・?」

何か聞こえる。
おれは立ち止まり、耳を済ませた。
・・・くちゅ、という音が聞こえる。

「、いやだ、・・!!」

「、明日!!?」

おれは明日の声にとっさに明日の寝ている部屋の襖をいきおいよく開けた。
・・!!

月の光でよく見える。
なんだ・・。今日は満月か、
良牙・・、オオカミにでもなっちまったかよ?

良牙は、部屋の隅で明日を押し倒し、キスをしている。
・・良牙がこちらをゆっくりと顔だけ向ける。
舌を見せていた、明日の舌から、唾液が伸びていた。
なるほど、このキスの音か・・。

にしてもよお良牙・・。
お前が・・お前が女をいろんな意味で泣かすやつだとは思わなかったぜ。

「・・乱馬か、邪魔するな。」

「・・・。」

・・なんだ。この感じ。
怒りがこみあげてきた。なんだよ、なんなんだよお前。

・・おれは良牙のもとへ歩み寄った。
こぶしで、良牙うなじをごついてやった。

ぼかっっ、と骨の音がして、良牙はゆかに伸びてしまった、
倒れた良牙をひとにらみしてやり、上半身をほぼはだけさせている明日を見た、

「あっ・・えと、」

やべえ、死の接吻・・。
どころじゃねえみたいだ。

明日は、身体をまるめて、肩を震わせて、涙をポロポロ流していた、
・・。
おれは、そこにあった布団を、明日の肩にかけてやった。
そして・・いつの間にか、明日を抱きしめてやった・・


明日は、声を殺して泣いていた。ずっと、ずっと。





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