夜叉の双子
□プロローグ
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「この戦争が終わったら、その・・・俺と、結婚しろ。」
晋助からのこの、命令とも取れる願いに俺は了承の意を示した。
思いは前から通じ合っていたし、口付けも何度も交わした。そのたびに顔を真っ赤にする俺を見ていつもクツクツと笑うのだ。
そんなアイツを俺は好いていた。だからあの命令にも同意したのだ。(銀時は、心なしか嫌そうだったけど・・・)
だからあの時、崖がいきなり崩れて晋助の焦った顔を見たとき柄にもなく思ったんだ、
・・・死にたくない、と・・・
そして、俺の意識は、闇に埋もれた。
向こうの方で、俺の名前を呼ぶ何人かの声と水の音を聞きながら・・・