紅眼の発狂者

□"I don't know it"
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「ラーナ?」

「はい、何か知っていることがありましたら教えていただきたいんですが」


ヴィレッジアの街一番に栄えているヴィレッジア商店街にてロイルとエメリックは聞き込みをしていた。

無論聞き込みの内容はあの紅眼の女、ラーナのことだ。


「ラーナちゃんねぇ…そう。あの子お花屋さんやってるわね」

「花屋、ですか?」


酒屋で働く中年の女にロイルは聞き耳をたてた。その傍ら大あくびをするエメリックに対し、思い切り足を踏みつけたのはいうまでもない。


「ラーナちゃん、花好きなのかしらねぇ。よくいじってるわ」

「ほ、他には」

「んー…あぁ。あの子ね、とっても親切なのよ」


親切?

ロイルが首を傾げると中年の女はニコニコしながら語り出す。


「私が具合悪くて酒の配達できなかった時に変わりに行ってくれたのよねぇ。本当助かったわ」




中年の女はまだペラペラと喋りそうなのでここでお礼を言い、そそくさとロイルは退散をした。


この聞き込みで結構な人数の意見を聞くことができた。
しかしながらみな口を揃えて同じことを言う。


─…彼女は親切だと



銃刀法違反ながらも、自分が思うより彼女はこの事件に関わっていないのか?


ロイルはうーんと頭を悩ませた。
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