art戦士セティア2
□第五話 溶けたはずの蝋燭
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「だっ大丈夫!?;」
「ゲホッ、エホッ!ちょ、あんた何いうのよ;」
「クレインがドゥルバドゥールに入るのは本当だよ;」
ということはクレインがこの町にいるのよね?
あぁ…なんかいやな予感がひしひししてきた。
ミロレミアはセティアが噴き出したであろうレモンジュースを拭きながらその光景を楽しそうに見ていた。
「さっき…近くで偶然会ったんだ。そしたらさ、ギルドはどこにあるか知らないかって聞かれて」
「わかったわかった、クレインが来るのねはいはい」
「ごめん;」
「何で謝んのよ;」
「セティアがクレイン、苦手かなって思って」
しゅんとした蒼色の瞳からは今にも涙が零れそうであった。
セティアにはわからなかったが零はひそかにクレインをよく思っていなかった。なぜセティアを知っているのか、それだけが気がかりだったのだ。
「とりあえずいいんじゃない?来たら来たってことで」
「誰かギルドに来ましたですわ」
シエスタの声にセティアは飲んでいたものを再び口から吹き出した。