art戦士セティア2
□第五話 溶けたはずの蝋燭
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シエスタが開けた扉から入ってきた人物。それは紛れもなく彼だった。
紺色のぶ厚いローブを羽織り無表情、そして透き通ってしまいそうな瞳はクレインそのものだった。
「まさか本当に来るとはね…しかも今;」
「ほら…クレインでしょ」
零はあまり面白くなさそうにしてクレインから目を背けた。
クレインはセティアと零を一瞥しつかつかとミロレミアの前に来た。
「……ギルドの…加入を、認めてもらいたい…」
ミロレミアは一拍置いてからにこりと笑みを零しバッチをクレインに渡した。
「ようこそ、ギルドドゥルバドゥールへ」
「………よろしく」
クレインはバッチをつけるとこちらを向いた。