art戦士セティア2
□第八話 アスラン店御来店
3ページ/19ページ
その鳴き声がする方を向いた途端背中がゾッとした。
蟻地獄の中央には巨大なカミキリ虫のようなものが半分顔を出し、セティアたちが中央まで流れてくるのを待ちかまえていた。
「何よあれ!?」
「……落ち着け……余計に沈む」
「落ち着けるわけないでしょこの状況で!!;」
「こんなサラサラの砂じゃぺんしるんは使えない!;」
混乱する一同をよそにカミキリ虫はシキシキと歯を鳴らしている。
まるでご馳走を待っているようだ。
なんとか、なんとかせねば…
「僕の黒鳥が使えれば…」
「…………!!クレイン、零」
「「??」」
セティアは何かを思いついたのか早口で話し始めた。