art戦士セティア2
□第九話 夢見心地の幻
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「セティアに零はエルフ族だね。クレイン、君は…」
アスランの声が止まった。そして少し間が空き
「ふふ、やめておくよ」
と謎めいたことをこぼした。
「幻、…どうしてこのお店は幻なんですか?」
セティアは気になっていた。
アスラン店。
それは極普通の可愛らしいお店でありアート専門店を抜けばなんらかわりないただの店なのだ。
それが何故幻なのか、こんな砂漠地帯にあるのかが気になっていた。ましてや突如として現れたのだ。
「んー…そうだね、強いて言えばアート専門店だから、かな?」
「でもアート専門店なんてどこにでもあるのではないんですか?」
「僕のお店は別さ。街で売っているようなアート道具やアート素材はない。なんたって幻だからね☆」
んん?
最後がよくわからず呆気にとられていたがなんとなく理解はした。
ズドドド!!!
「「!!?」」
大きな音と共に突然アスラン店は揺れ動き始めた。
窓を見てみると夜でもないのに暗く視界が一切通らない。
「何!?」
「…………砂……」
「え?砂って、」
窓の外をよく見てみると視界が暗くなった理由がわかった。
砂が窓を覆っている
いや、この店が砂に埋まったのか