art戦士セティア2
□第九話 夢見心地の幻
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「あれは…!」
薄茶色の砂漠と同化しそうな位の色合いをしたサンドサーペントがそこにいた。
どうやらアスラン店には眼中ないらしい。
「最近妙にサンドサーペントが増えてね…アートマンに討伐依頼をしているんだ」
ほぅと溜め息をつくアスラン。
サンドサーペントは何かを探るようにして独特な尾で砂を叩いている。
何をしているんだろうか。
暴れ狂う獣の周辺を目を凝らして見つめる。
「………………人だ!!」
サンドサーペントの攻撃から逃れるようにして走る姿が確認できた。
ドアに手をかけ店から飛び出そうとした時、クレインに手を捕まれたがそれを振り払い猛ダッシュで走り出す。
「ぅあっ」
サンドサーペントの地団駄により地響きが生じる。逃げていた人影を確認できたが追いつかない。
逃げていた人物が転び今にもサンドサーペントに噛み砕かれそうだ。
「ちょっと、待ちなさぁああああああい!!!」
ぺんてるんを瞬時に発動し力任せに殴りつけた。