闇夜の混合
□ガラス玉の行方 『世界に見捨てられて、出会ったのは・・・。』
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体が消えていくなぁと考えながら、どんどん熱が引いていく半身の体をだいて・・・。
何処まで落ちていくのか分からないまま、ただただそこにたたずんでいた。
あぁ、やっと、終わったんだ。と納得して、
ふっと、これで死んでいくのかぁと寂しく思う。
結局俺の人生って、何だったんだろう?と思いながら、
師匠との攻防で、あれほど傷ついて、
呼吸をするのも困難だった体の感覚も消えて居ることに驚き、また、理解した。
やっぱり、俺は、・・・ただの“人形”なんだなぁって。
ここまで来るのに、さんざん頑張ったのに、
最後は、感覚も体も残すことなく消えていくこの身を思い、小さく心が嘆いていた。
やっぱり、生まれも終わりも、ただの“人形”でしかないのだと・・・。
そう考えた時だった。
今まで優しく俺と、半身を照らしていた光はイキナリ変化を遂げて、
俺にだけ、大洪水の如く押し寄せてきた。
この体は、消えて、音付帯に上ると考えていたのに、
どうやら、それさえも叶わないらしい。
俺は、この世界にとことん嫌われているだろうか?
そうなふうに冷静に考える自分の傍らで、
世界にまで見捨てられたのだ!と、絶望している俺が居た。
もうどうにでもなれ!と、投げやりになった俺の耳に、
そうではないのだと、ローレライが必死になって囁いていてけれど、
その時の俺には、そんな言葉さえ惨めに思えて、その時はただただ、
悲しい、寂しい、どうして、何で!
と、心が悲鳴を上げていた。
そんな感じだったので、体が復活し、景色が代わって居ることにさえ気付かずに、
俺は爆風にあおられて、吹っ飛ばされていた。
意識が飛ぶ寸前でかいま見たのは、麦わら帽子をかぶった少年とトナカイ?みたいな生き物が、こちらに掛けてくる所だった。