単発
□東方
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※幻想入り男主※
「咲夜さん、」
「あら、どうしたの?妹様とはもう遊んだ?」
「ええ、それはもう。今日も紅茶美味しかったです」
「ありがとう。そう言ってくれると嬉しいわ」
フランドールちゃんと遊んだ後、咲夜さんを見かけて声をかけた。相変わらず綺麗な人だ。
きめ細かい銀の髪に、人間のものにしては白い肌。今日もメイド服がビシッと決まっている。出来る女って感じ?
「今日もいい天気になりそう」
「もう、朝ですねえ」
「貴方も少し休んだら?寝起きに妹様の相手をしたのは疲れたんじゃない?」
「でも、、、フランドールちゃんだって手加減覚えてくれましたし、最近じゃ弾幕ごっこはしないんですよ。あーそれは、まぁ。人間はすぐ壊れてしまいますから、、、あの子なりに遊び相手のこと考えてくれてるみたいです」
「、、、、貴方は」
「ん?」
「いいえ。前々から思ってたけど不思議な人だと思って」
「こっちとしては幻想卿自体が不思議なもんですよ。人間が何しようが気にすることでもないでしょう」
「、そうね」
朝日が昇る。今頃お嬢様とフランドールちゃんには眠気が訪れているのだろうか。
朝日を前に、隣に佇む瀟洒な従者。夜の支配者が寝静まる時も彼女を様々なる敵から守る――美しく強い女性(ひと)。彼女もまた同じ人間だというのに、こんなにもすぐ近くに居るというのに。どうしてこうも遠く感じるのだろう。
人間には寿命がある。幻想卿に住む妖怪や神々達には人間の一生なんてあっという間なんだろう。人間である彼女も、いくら強さを持ったとしても時間には―――ああ、逆らえるのか。この人の場合。
俺はなんにも出来ないなぁ。
「咲夜さん」
「何かしら」
「今日も、頑張りましょう」
「、、、ふふ。何、いきなり」
「なんとなくです」
こんな、、、、それこそ時間が狂いそうな世界でそれでも彼女を求めるのは――一日でも一分一秒一瞬でも長く共に居たいと感じるから。
俺は咲夜さんに随分恋してるようだ。どんな結末を迎えるかわかりもしないけど。
紫ver
「紫さん」
「何かしら」
「一応、俺聞いておきたいんですけど、、、いいですか?」
「ええ。どうぞ?」
「お年はいくつで」
「女性に歳を聞くだなんて失礼な男の子だこと」
スッ
「Σあ、別にそういう意味で聞いた訳ではないん―――」
「少し、、、、幸せの兎を見つけるまで竹林で迷ってなさい」
(紫様、あのような子供を何故幻想卿に?)
(面白そうだと思ったからよ。別の世界で生きていた人間が、ここの妖怪や神々とどう接触していくのか。まぁ、、、お茶菓子程度には楽しませてもらってるけど)
てゐver
「で、ここに来てしまったと」
「うう、、、、幻想卿には主に少女達が多いって聞いたから――歳聞いても何も言われないと思ってたよ」
「ここには当に1000は超えた歳を生きた者が腐るほど居るよ。妖怪はもちろん小さい神から大きい神まで」
「妖怪かぁ。あ、、、、紫さんは境界を操るんだよね?スキマ妖怪って、、、俺の居た所だと紫ばばぁって呼ばれてたんだー」
「Σばッ、、、、ば、ぁはははははは!紫ばばぁかっ!そりゃ面白い!」
「主にトイレに出現するらしい」
「厠に出現、か。本人が知ったらどんな顔するだろうねェ」
今日は寄っていきな、とてゐに誘われるがまま竹林を歩いていく。どうやら俺の何気ない話題が余程面白かったらしく、もっと自分の世界の話を聞かされるようその日は散々促された。
(幸せの白い兎。鍋にしてしまえばただの食用兎ね)
(紫様落ち着いてください!彼には、、、、(兎はどうかわからんが)その、故意に紫様の事を貶しているわけではないのです)
(わかってるわよ。あの子どこか抜けてるもの)
霊夢ver
「賽銭よこせ」
「今紫さんに振り回されてるんでお小遣いもありませんよ〜っ」
「ったく、、、、よく賽銭もなしに神社に来る気になったわね」
「お金がなくたって神社来ますよ。俺はただの参杯者です」
「そ・れ・で・も!なんか無いわけ?小腹が空いてきたわ」
「ん〜そうですね。ガムならあります」
「何よコレ」
「噛んでると甘い味がします。これは、、、りんご味ですね。すぐ飲んじゃダメですよ。味がなくなるまで噛み続けて味がなくなったらぺってしてください」
「スルメみたいなもんかしら」
「するめよりはおやつ感覚でいけますね」
(何コレ!?噛み切れないじゃないッ)
(霊夢さんほらほら、舌に引っ掛けてふーってすると)
(!?あ、アンタ、私に風船食わせてたの!!?)
(え?ああそりゃ風船ガムですから)
主人公→紫に暇つぶしに幻想卿入りした。普段居る場所は紅魔館。フランの遊び役としてレミリアに認められた。咲夜に恋してる。中国の目覚まし役。たまに思い出したように紫にいじられて幻想卿を行ったり来たり。