単発
□王子信教
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王子を神と崇めるくせに呼び方は『ベル先輩』なフランとはまた違う後輩キャラ(?)で。ベルからしてみればよき後輩キャラでありペットである。
むしゃくしゃしてやった。後悔はしてない。
「ベル先輩」
「なに」
「、、、、、、、」
「あ。暇を持て余してる感じ?」
「多分、、、」
「いいぜ。何する」
「トランプ。この間、勝負つかなかったので」
「テーブルゲームもいいけどさー」
「飽きたのなら」
「いや飽きてねーって。遮んなよ」
「、、、、、」
「勝負ついたらスクアーロの部屋荒しにいこうぜ」
「怒られてもいいなら」
「ばーか。王子が怒られる訳ねーって」
「私」
「あ?」
「私が怒られる」
「別にいいんじゃね」
「あの人煩くて敵わない」
「ずっと隠れてればいいじゃん。俺の部屋に。そしたらスクアーロも俺にしか喚き散らさねーって」
「でも」
「まだなんかあんの」
「いつも、私の事探し出してまで怒る」
「はぁ?」
「、、、、いつもベル先輩のやったいたずらと、私のやったいたずら、ちゃんとわかるみたい」
「へぇ。例えば?」
「、、、、、、、、、。プライベート用のケータイに登録されてるベル先輩の名前『ナイフの王子様』に変えた時とか。着信音を着ボイスにして『うしし』にしたときとか。義手のスペアにベル先輩の落書きした時とか。あと、、、隊服の背中に白のペンキで『俺、参上!!』って書いたときとか」
「、、、、お前なぁ。どんだけ王子愛しちゃってんの。あと最後のそれ何」
「ももたろす」
「、、、、、、、電王?」
「ん」
「ふーん。スクアーロ大嫌いなお前からしてみれば大迷惑だな」
「嫌いじゃなくて、、、苦手」
「似たようなもんだろ。あ。お前王子とスクアーロだったらどっち好き?」
「ベル先輩」
「だろーね。ほら、ご褒美」
「ん」
(美味いか)
(おいしい)
(その飴。王子が買って来てやったんだぜ)
(ありがたや)
(う"ぉおい!!おまッまた俺の隊服に落書きしやがったなぁあ!!)
(、、、、、、してない)
(嘘付けぇ!!んだぁ「答えは聞いてない!」って!!?)
(それは、あの――落書きに対する是非的な意味で)
(落書きする時点で終わってんだよぉぉ!!)
ガシッ
(ぎゃ)
(返せっつの)
グイッ
(う)
(何。お前王子よりも先に悪戯しにいったの?)
(違、、、あれこの間の)
(つー事らしいから気付かないカス鮫が悪いって事で)
(う"ぉおいガキ共ぉお!!今日と言う今日は許さねーぞぉ!!)
(あれ因みにどいつの台詞?)
(りゅうたろす)
――――
主人公は一般人。中二。
家庭と幼馴染との拗れで精神が危うくなり、衝動で人を殺しそうになってた時に王子と出会う。人を殺す事に躊躇していたのを王子が「赦す」と言った瞬間に――神はここに居たのだと、全てを手放し、気に入られた王子に掻っ攫われヴァリアーアジトに。王子の部下として働いてんのか遊んでんのか。
自分に取り得がないと思っているが、そこらの不良よりは喧嘩の腕は立つ。運動も体力もある。脳味噌筋肉ではないけれど体育会系。アホではないけどどっかぬけてる。他人の同情――ベル(神)の加護がなければ生きていられない弱い人間。そんな弱い人間を地味に苛め(いじ)るスク。そんなスク見っけた王子が殺し合い勃発させる。みたいな日常。
王子を神に昇格させるってどうよ。