【 世界の中心で、愛とパスタとSOSを叫ぶ 】
□【世界旅行3周目:我々がドイツを好きな50の理由】
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ソレは、フェリシアがドイツの捕虜になってから、数日後の事―。
弦楽器を片手に持ちながら、彼女はルートヴィッヒにこう言ったのだ。
伊「ルート、ルート、アナタの為に歌を作ったのよ」
独「な…敵の俺の為にか?」
伊「うん!」
彼女は、歌う事が得意であり、大好きである。
その事は、ルートヴィッヒも良く知っていた。
掃除している時、暇を持て余している時などで、彼女はよく口遊(ずさ)むのである。
そして、その彼女が、自身の特技で、自分にプレゼントを用意してくれた…。
ルートヴィッヒは驚いた表情をしていたが、内心では嬉しい気持ちで一杯だった(顔には出さないけれども)。
独「(………、むっ、何故(なぜ)オレは嬉しいのだろうか…?)」
彼女と自分は、敵同士だというのに…。
独「分かった、歌ってみろ///」
伊「はーい」
ポロロンと、彼女は弦楽器を奏で、歌い始めた…。
伊「♪ドイツ〜ドイツ〜ドイツは良い所だよ〜。
♪ちゃんと捕虜の私にご飯くれるし、イギリスみたいに不味くない〜」
………、あれ…?
伊「♪ソーセージ、チーズ、すっごく美味しいよ〜。
♪犬にとっては天国〜それがドイツ〜」
………。
伊「♪でも、ドイツ人何でみんな厳(いか)ついの。
♪威圧感で潰されそうだよ、私のハート
♪私、怖くて涙出ちゃうよ。
♪お姉さんもでかいよ〜」
………。
伊「♪ビール樽を毎日破裂させるのは趣味なの〜?
♪あと、大軍でイタリア[私ん家]に押し寄せないで〜。
♪観光客が怖過ぎる〜の〜〜〜」
………。
***
〜イタリア〜
伊「♪ドイツ娘[コ]は私より、おっきくて逞しいのー、ひゃっほー☆」
伊上司「お帰り、フェリシア」
フェリシアの上司の前に現れたのは、段ボールに収められていた、歌を歌う彼女であったという…。
◆君の好きなトコ
ご飯が美味しいかどうかは重要です。
独「(い、勢い余って返してしまった…!)」
(NextPage:後書き)
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