【 世界の中心で、愛とパスタとSOSを叫ぶ 】

□【世界旅行3周目:我々がドイツを好きな50の理由】
3ページ/4ページ






ソレは、フェリシアがドイツの捕虜になってから、数日後の事―。

弦楽器を片手に持ちながら、彼女はルートヴィッヒにこう言ったのだ。



伊「ルート、ルート、アナタの為に歌を作ったのよ」

独「な…敵の俺の為にか?」

伊「うん!」



彼女は、歌う事が得意であり、大好きである。

その事は、ルートヴィッヒも良く知っていた。

掃除している時、暇を持て余している時などで、彼女はよく口遊(ずさ)むのである。


そして、その彼女が、自身の特技で、自分にプレゼントを用意してくれた…。

ルートヴィッヒは驚いた表情をしていたが、内心では嬉しい気持ちで一杯だった(顔には出さないけれども)。



独「(………、むっ、何故(なぜ)オレは嬉しいのだろうか…?)」



彼女と自分は、敵同士だというのに…。



独「分かった、歌ってみろ///」

伊「はーい」



ポロロンと、彼女は弦楽器を奏で、歌い始めた…。



伊「♪ドイツ〜ドイツ〜ドイツは良い所だよ〜。
  ♪ちゃんと捕虜の私にご飯くれるし、イギリスみたいに不味くない〜」



………、あれ…?



伊「♪ソーセージ、チーズ、すっごく美味しいよ〜。
  ♪犬にとっては天国〜それがドイツ〜」



………。



伊「♪でも、ドイツ人何でみんな厳(いか)ついの。
  ♪威圧感で潰されそうだよ、私のハート
  ♪私、怖くて涙出ちゃうよ。
  ♪お姉さんもでかいよ〜」



………。



伊「♪ビール樽を毎日破裂させるのは趣味なの〜?
  ♪あと、大軍でイタリア[私ん家]に押し寄せないで〜。
  ♪観光客が怖過ぎる〜の〜〜〜」



………。





***



〜イタリア〜



伊「♪ドイツ娘[コ]は私より、おっきくて逞しいのー、ひゃっほー☆」

伊上司「お帰り、フェリシア」



フェリシアの上司の前に現れたのは、段ボールに収められていた、歌を歌う彼女であったという…。





◆君の好きなトコ



ご飯が美味しいかどうかは重要です。



独「(い、勢い余って返してしまった…!)」




(NextPage:後書き)

.
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ