頂き物 集

□笹に願いを星に祈りを
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「ンだァ?」


俺はリビングに入ると、ふとテーブルに目をやる。

そこには、ノリとハサミ。
そして何十枚ほどのたくさンの折り紙が置いてあった。

よく見るとフローリングにも紙切れが落ちてやがる。


「お、一方通行じゃん!」


「黄泉川、こいつは一体何なンだァ?」


「何って、七夕の飾りじゃんか。ほら今は貝殻を作ってるよ」


黄泉川はそう言いながら、折り紙を折り始める。


「七夕だァ?」


「そうよ。打ち止めが七夕をしたいって言うから愛穂が、朝早くから笹をベランダに飾ったの。あ、愛穂そこはそうじゃなく…こうよ」


「さすが、桔梗じゃん!」


俺に話ししながら二人は折り紙を折ったり、切って貼り付けたりしている。


「あ、そォ」


俺はたいして興味もねェし、自室に帰ろうとしたら後ろから声が聞こえる。


「ようやく起きたんだね?って、ミサカはミサカはあなたに言ってみたり」


「悪ィかよ」


「ううん、あ…そうだ。はい」


打ち止めはそう言うと、白い紙を俺に渡す。


「はァ?」


「あなたの分の短冊だよって、ミサカは笑顔で短冊を渡してみる」


「ンな紙切れ、オマエにくれてやンよ」


俺はそう言うと、打ち止めの額に紙を押し付ける。

いきなり視界を奪われたのに驚いたせいか、後ろに後退るが口を開く。


「でもでも!ミサカはあなたに願いを書いてもらいたいなって、ミサカはミサカは思ってみたり」


「チィッ、仕方ねェ…って、何でついてくンだァ?」


「え?えーっと、あなたの願いが気になったりして…なんてミサカはミサカは視線をそらしてみる」


打ち止めは頬を人差し指でかきながら言うから、俺は口を開く。


「願いなンざ、テメェで叶えるもンだろォが。」


「そうだけど…でも、たまには他力本願も良いかもよ?ってミサカはミサカはあなたにアドバイスを贈ってみる」


「そォかよ」


俺は、これ以上打ち止めと話してもきりがないと思い適当に紙切れに文字を書く。


「ミサカもー!ミサカも願いごと書く!」


「勝手にしろ」


「なに書こうかな〜って、ミサカはミサカは頭をフル回転する」


ボールペンを持ち、幸せそォな面しやがって。
俺はそンな打ち止めの姿に苦笑する。


「書けたかァ?」


「うん!一番高い場所にかけてねってミサカはミサカはあなたにおねだりしてみたり」


「テメェでしろ」


俺がすかさず言うと、打ち止めはあからさまに落ち込ンだ様子をしやがるから、打ち止めから短冊を奪うと一番高い場所にさげてやる。


「ありがとうって、ミサカはミサカはあなたに抱きつき、体全体で感謝を表してみる」


「鬱陶しいから離れろ」


「えーって、ミサカはミサカは声を出して不満を主張する」


俺の腰辺りに抱きつきながら言う打ち止めを、俺はとりあえず離そうと襟首をつかむ。


「相変わらずラブラブじゃんか」


「ここだけ真夏みたいね」


「なッ!ンなわけねェだろォ…潰すぞ」


俺は黄泉川と芳川を睨みつけながら言う。


「ついでだから、この飾りも飾るじゃんか」


「はァ?」


「そうね、飾りつけはあなた達に任せるわ。私と愛穂は夕飯の支度をするから」


そう芳川が言うと、黄泉川も一緒にさっさとリビングへ入って行きやがる。


「クソッ…あァ?」


「怒ってる?って、ミサカはミサカは不安気にあなたをみる」


打ち止めは俺の服の裾を引っ張り今にも泣き出しそォな面しやがるから、仕方ねェから飾りを手に取る。


「さっさと終わらせるぞ」


「はーい!って、ミサカはミサカは大きく手をあげて答えてみたり」


打ち止めは近くにある飾りを手に取ると、自分の目線から近い場所に飾り始めた。







(コイツが無事なら俺はそれだけでいいだなンてな…)
(あ、おててがお留守番だよってミサカはミサカは注意をしてみる)
(そう言うテメェも止まってンぞ)




end...
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