万屋グループ

□グループ 第3話
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 一方「………」

天気は快晴。気温は良好。

出掛けるには最適な環境が整っている本日。

とある公園の花時計前に一方通行の姿があった。

そして、そんな彼に駆け寄る女性が一人。

 愁「お、お待たせしました……」

 一方「あぁ〜…、気にすンな…」

傍から見れば、休日にデートに出掛けるカップルのような雰囲気で、二人はスタスタと歩き出した。






  数日前。

彼女はグループを訪ね、その悩みの解決を依頼した。

 愁「ストーカーをどうにかしていただけませんか?」

 一方「………」チラッ

 結標「………」チラッ

 土御門「………」チラッ

三人の視線が一人に集中する。

 海原「………」


ご存知、ストーカー男“海原光貴”である。


 海原「ちょッ!! 違いますよ!! 自分は何もs……」

 土御門「“常盤台のお嬢様”」

 海原「御坂さんは別格です!!!」

 愁「ヒィッ!!」

 結標「女性相手に失礼ね。ていうか怯えてるわよ」

少し暴走気味な海原はさて置き、依頼は以下のものだった。


 彼女は最近、ストーカーに悩まされているらしい。

 何度も対処を試みたが、一向に懲りる気配が見られないため、グループを訪ねたのだそうだ。

 そして、出会った一方通行に一目惚れし、交際を持ち掛けようとしているところだという。

 一方「待て待て待て待て待て!」

 杉山「ん? どうした?」

 一方「明らかに語弊があっただろうがッ!! ストーカー野郎を誘き寄せてブチ殺すために恋人の振りをするンだろォがよォ!!」



 杉山「そっか。でも間違いは言ってないよ?」



 愁「ちょッ!?」

 結標「!!!!」

 土御門「!!!」

 海原「!!!」

 一方「なッ……」

その場の全員が唖然とし、一瞬だけ空気が凍りついた。

 そう“一瞬”だけ……。


 結標「悪いこと言わないからやめておきなさい! コイツ、女の子の顔だって平気で殴るのよ!!?」

 ショタコン女“結標淡希”が叫ぶ。

 一方「あの件はテメェが悪ィだろォが!!」


 土御門「こいつは“非常識”を背負って生活してるヤツなんだぜい!? 付き合って三日後には“血風船”ぜよ!!」

 シスコン軍曹“土御門元春”が叫ぶ。

 一方「“付き合い”の件でテメェが言えることなンざ、微生物ほどもねェっつーの!!」


 海原「御坂さんのクローン(ロリ)を、守備範囲に設定してるんですよ!!? 交際した瞬間に食べられるのがオチです!!」

 一方「テメェだけは今ここでブチ殺すッ!!!!」


 杉山「ていうか、……グループの構成員ヤバくない?……」
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