とある海賊の航海日誌

□07日目 副船長と中佐・船長と大将
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 ブラック・アクセル号、船上。

 ベクトル海賊団副船長、海賊王・御坂美琴。

 海軍中佐、白井黒子。

 そこに、敵対する幼なじみの姿があった。

御坂美琴「………黒子……」

白井黒子「やっとお会いできましたわね……。お姉様……」

 海軍中佐の階級章を手に、白井黒子は言い放った。



白井黒子「海軍中佐の階級におき、海賊王・御坂美琴! 貴女を拘束いたします!!」



 言いたくはなかった。

 目に浮かぶ涙は、そう訴えているように見えたという……。







 拷問の島。

 ベクトル海賊団船長、海賊王・一方通行。

 海軍大将、ヴェント。

 こちらも同じように向き合っていた。

一方通行「“海軍大将”だァ? また随分な御偉い様が出陣したもンだなァオイ」

ヴェント「あんたら見たいな小物相手に、わざわざ来てやったんだから大人しくしててよね〜」

一方通行「ほォ、テメェ面白ェなァ……。海賊王の一人である俺に向かって“小物”かァ……」

 息を静めた一方通行は、顔を上げると一気に言い放った。



一方通行「ナメたこと抜かしてンじゃねェぞォッ!!! この三下ヤロォがあああああァァァァァァァ!!!!!!」



 一方通行の怒りを感じたヴェントは、ただただ薄らと笑みをこぼした。







 拷問の島から少し離れた海上。

 一隻の海軍船が近づいてきていた。

海軍中尉「あと五分ほどで、目的地に到着いたします」

アックア「承知」

 海軍大将アックアが、静かに乗船している。

 その顔には焦りがなく、しかし余裕も見られなかった。

アックア「ヴェント……。間に合うだろうか……」
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