万屋グループ
□グループ 第2話
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とある研究所を訪れていた。
一方「………」
明らかに不機嫌さを醸し出し、呼び出した研究者が来るのを待っていた。
そして、その研究者が到着し、一方通行を見つけた瞬間……
木原「おっかえりーー!♪ あっくせられーーたーーー!!」
両手を広げて飛び込んできた。
一方通行、反射。
木原「なになに? “惚れ薬”なんざ頼んじまってよぉ! いつの間に色気づいたんだ? オイ?」
頭にタンコブを作った木原だが、どうやら反省する気はないらしい。
貧乏揺すりの激しさが増す一方通行だが、今は木原に従っている。
これも“惚れ薬”を入手するためだ。
この件が終われば、絶対に殺す!
木原「んでもよぉ。たまには研究所にも帰ってきてくれよ〜。息子の顔が見たくなるのは父親の性分だぜ?」
一方「テメェが作ったのは“能力(一方通行)”であって俺じゃねェ。テメェに面ァ見せる理由なンざ、どこにもねェンだよ」
木原「なにぃ!? 父さんはお前をそんな風に育てた覚えはありませんッ!!」
一方「育てられた覚えもねェよ」
虚しい会話が続きつつも、一方通行は殺意を抑えて惚れ薬を入手する。
黒いワンボックスカー内。
結標「“未元物質”の媚薬」
海原「“媚薬飲用魔術”の魔女薬」
一方「“木原印”の惚れ薬」
土御門「…無事、全部揃ったか……グフッ」
魔術の使用により、ダメージを受けた土御門は、それぞれ最高となりえる媚薬を集めさせたのだ。
結標「で? これらをどうするのかしら?」
一方「決まってンだろ……」
一方「 混ぜろ 」
杉山「皆さ〜ん。アレイスターから連絡がありましたよ〜。“依頼完遂はご苦労。しかし、依頼者の関連者に被害を与えるとは何事だ”だそうです」
海原「おやおや、あの惚れ薬、遊星様のお相手を傷つけてしまったようで……」
結標「でも“作って欲しい”って依頼は完遂したじゃないッ!!」
なかなか報われない……
いえ、それが万屋“グループ”です!
【END】