I say mya-o
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「書類整理をほっぽった挙句、1クラス全員を殺害……どうしてくれるんだ」
『別に、どーもしないけど?』
望んでもいないじじぃとの再会に俺は不機嫌丸出し、というか不機嫌の塊を思いっきり顔に出した。いや、その発端を生んだのは紛れもないこの俺だけどさ。
「あの後、書類を独りで片付ける奴がいたんだぞ」
『あー、ご苦労様と言ってあげたいなーあはは』
「馬鹿者、元々お前と一緒に片付ける予定だった奴だ」
『…は?俺、元々独りでやってたけど』
「最後まで話を聞かなかっただろう。あの時言い掛けたのは、“もう1人書類整理を頼んだ奴がいるからそいつと一緒にやれ”…だ」
『…嘘』
そんな、最悪。
あの時ちゃんと話を聞いておけばこんな事にならなかったのに。うわ、まじどうしよう。こんな事何回もやってるから今回は流石にいつもみたいに「次回からは気を付けて行動しろ」みたいなの無いよな…いやそれで済んだっていうのもアレだけど。
こんだけ殺る事やったんだ。処分は絶対ある。まぁ、ヴァルキリアでそれなりの成績を残してるから学園追放は無いだろうけど。……多分。
「よって、お前には今度無期限で24時間の監視を付ける。それから一週間の謹慎だ」
『か、監視…!?』
やはり軽い処分では済まされなかった。なんだよ監視って、なんだよ謹慎って。どうせむさ苦しい男と24時間一緒なんだろうな…暴れたら取り抑えられるように…みたいな理由で。うわ、まじ無い。
俺が頬をひきつらせながら肩をひくひくさせていると、じじぃはそれを見て何を思ったのか知らないが、軽い処分に感謝しろって言ってきた。ふざけんな、これのどの辺が軽い処分なんだこれの。軽い部分が微塵も見当たらないぞ。
『むさ男と24時間一緒とか有り得ない。よって感謝は無し。そもそもじじぃにお礼とか言いたくない。だったら舌噛みきって死んだ方がまし』
「…どんな想像をしているのかしらんが、その口答えどうにかならないのか」
『俺がアンタに敬語を使うとか有り得ない』
そう冷たく言い放つと一瞬だけ、一瞬だけじじぃのサングラスの奥に映る瞳が何処か寂しそうに見えた。
「…取り敢えず紹介しよう。おい、出てこい」