I say mya-o

□04
1ページ/3ページ




かちかちかちかち。
時計の針が動く音がこんなにも大きく聞こえるだなんて以前の俺なら思わなかっただろう。きっと原因はコイツ等だ。



散々殺りまくった俺の処分は謹慎と24時間体制での監視。しかも監視役は2人で、1人はあのバダップ・スリード。もう1人はミネストローネ?ミスト?とかいう女子。そしてその2人はなんと、あっさりと俺の部屋に入り込んだ。その時の俺の心境といったら、え、嘘、あれ?である。



しかし今はそれ以上に困った事になってしまった。なんとこの2人、全く喋らないのだ。この上無い気まずい沈黙は俺を容赦無く苦しめた。



にしてもこの女、部屋に入ってくるなり俺のベッド占領しやがった。なんて奴だ。そこ、俺の定位置でもあるのに。全く図々しい。



『なぁ、いい加減どけよ。そこ俺の』



邪険扱いすると女は眉間に深く皺をいれて俺を睨み付けた。



「はぁ?何言ってんの、君。この俺が監視してあげるんだよ?ここは感謝の心を持ってベッドを譲るべきだよ」



……ナルシか、コイツ。ナルシなんだな。そうかそうか。…っていやいや、良くないだろ。何納得してるんだよ自分。そもそも女の癖に一人称俺とかなんだよ。女として可愛くない。顔だけは綺麗に整ってるのに、残念な奴だな。



俺は溜め息をつきながら仕方無くベッドを譲りキッチンへ向かった。取り敢えずお腹が減ったから何か作ろうかな…。冷蔵庫を開けようとして、取っ手に手を引っ掛けた所で俺は一旦手を一時停止させた。あいつらの、どうしようか。リビングの方を見ると2人共それぞれ寛いでいるだけでご飯を食べたそうではない。…自分の分だけでいいか。俺は今度こそ取っ手を引いて冷蔵庫を開けると卵を取り出した。今日はオムライスでいこう。







次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ