エピソードX


□井蛙の教訓
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それってさ。

自分が周りのこと見えてないだけで。


歩み寄ろうとしてるのは──


ああもう知ってる。

耳が痛い。タコ通り越してイカが出来ます。


分かってる分かってる分かってる。

自分の事しか考えてない。


いいじゃないか。

だから閉じ籠もって壁隔てて大人しくしてる。


最小限のコミュニケーション。請け負う任務は単独絶対。足を引っ張りたくないし引っ張られたくもないからこれが楽だし且つ最強。

まさか構うなとは言わないけど踏み込まないでほしい。迷惑かけたくないし。交流は大事でも必要最低限でよくないですか皆さん。


ずっとこれでいい。

……これまでもこれからも。


「ミカゲ」

そう思っていたのに。

「お前に正式に言い渡す」
「お断りします」
「拒否権はない」
「お邪魔しました」
「連れ戻せ」

このブラック上司ときたら!
 
 
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