短編集

□青い春
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「君が如月夜宵だね」



そう口にする彼



『…名前知ってるなんて、何者ですか?』



そう聞いても、答える気はないらしい


完全無視だ



「学校から許可を貰って毎日ここに居座ってるらしいね」


『…内気で弱気で病弱なので』


「…でも、校則は僕だから」



……この人、だいぶ痛い?



『…学校長よりも偉いんですか?』


「当たり前だよ。それに…」


『何ですか?』


「…何でもないよ。とにかく、風紀委員長の僕は絶対だから」




風紀委員長…


聞いたことがある


並盛中に君臨して、気に入らないことは力でねじ伏せる暴力男


「如月は弱いから、出会ったらすぐ逃げるか隠れなさい」って先生が言ってた


名前は確か……





「雲雀恭弥。僕の名前」






…あぁ、嘘でしょ神様


か弱い私になんて人と出会わせたのさ


逃げようにも、周りが本だらけで身動きが取れないよ…








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