短編集
□青い春
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どうしようどうしようどうしよう…
ずっと座りっぱなしだったから、早く動けない
…逃げるのは無理みたい
唯一助かったのは、逆光で顔が見えないこと
見えたら私多分フリーズしてる
でも、恭弥って…どこかで聞いたことがある
…気がする
思い出せない
けど、何か……引っかかる
恭弥…きょうや……
その時、図書室の電気が付いた
普段は私しか居ないから、私の近くのスタンド式電気しかつけていないのだが
今回は何かの手違いですべての電気が作動してしまったのだろう
そんな思考回路とは裏腹に、私の顔は風紀委員長から逸らせない
いや、逸らさないんだ
『………………きょ、きょーちゃん…?』
「久しぶりだね、夜宵」