もんぶらん。
□『殺る気が起きます』
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ふと気付くと、外から騒がしい声が聞こえた
どうやら寝ていたようだ
自分の今の状態を思い出し、息をひそめる
やっと脳が覚醒したらしく、声を聞き分けることに成功した
いつも聞きなれていない声が3つ
1つは電話越しに聞いた、ベルフェゴール様のものだ
他に、すごく大きい声が特徴的な人が居る
最期の1つは最後を伸ばす、憎たらしい話し方の人だ
どうやら俺を探しているらしく、色々な扉が開け閉めされる音が聞こえる
しかしどれも俺の居る場所とはかけ離れているらしい
こっちに近付く気配がない
……え、ツナさん意外と凄いかも
少し安心したら、お腹が減った
ちょ、お腹鳴ったら困る
電話が来たの、お昼食べる前だったしなぁ…
ツナさんからもらった箱を戸惑いなく開ける
そこには俺の好きなモンブランが、2つ
……どうしよう、ツナさんが天使に見えてきた
そしてそれは、俺の胃袋に即座に収まった
ひとつはレオンにあげた。俺優しい
食べるものも食べて、暇になった
することもないので、外の声に聞き耳を立ててみる
「しししっ、早く出せよ沢田綱吉」
「ミーの頭にダサダサナイフが刺さって痛いですー。出してくださいー」
「う゛ぉ゛ぉい、諦めて新人を出せぇ!!!!」
「嫌ですよ煩いですよ。新人は長期任務だって言ったでしょう?」
「短い間に長期任務行けるかっての」
「ボンゴレなめんな」
「残念ながらミー監視してたんでー、長期任務に誰も行ってないことくらい分かりますー」
「……俺、最近フランに苛々してきた。助けて骸」
「フラン、新人は僕が幻術で隠して長期任務行かせたと言ったでしょう?」
「さすがに変態果実師匠の言ってる事が嘘だってミーだって分かりますー」
「はい骸死亡。次獄寺君」
「おいナイフ野郎、新人はここには居ないって十代目が言ってんだろ」
「黙れよ十代目バカ。嘘バレバレだっての」
「なっ「はい獄寺君終了―」……十代目!?」
そこまで聞いてそっと扉につけていた耳を離す
………さすがツナさん。容赦無いなぁ
07『殺る気が起きます』
(……え、これ続くの?)