もんぶらん。

□『殺る気が起きます』
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それは、とてつもなく唐突にかかってきた、一本の電話が、俺たちを再び巡り合わせた










『ちょ、ツナさーん、電話なってますよー!?』



それはお昼前くらいにかかってきた


鳴ったのは大広間の電話


俺は電話を取る権利を持っていないため、ツナさんを呼ぶ




ちなみに、この時の俺は愛用のモンブラン用フォークを磨いていた

ある日突然、ツナさんがプレゼントしてくれたんだ

……なんで俺がモンブラン好きって知ってるのか分からないけど



「空−、電話取っていいから出てー」



自分が動きたくないのか、俺に電話を取るよう命ずるツナさん

大広間のソファで横になっている

……動けよ



まぁ、そんなこと言ったら後が恐ろしいのはわかっていた

しぶしぶ俺は受話器を手に取る



『はい、こちらボンゴレ十代目邸…』

「もっしもーし、しししっ……あれ、お前執事じゃねぇな?」



聞こえたのはなんだか慣れたような口調

それに加えて不思議な笑い方

…骸くんの「クフフ」に負けないよ、これ



俺が戸惑ってるのが分かったのか、はたまた相手が分かったのか

ツナさんが超高速で俺の手から受話器を奪った




「……ベルフェゴールか?」

「お、沢田になった」

「何の用だ?」

「俺ら、今からそっち行くから」

「は、また!?」

「いいじゃん。ボスが行きたいって言い出したんだし」

「え……まじかよ…」

「じゃ、そういうことだから。30分くらいしたらそっち行くからな」




話が終わったのか、ツナさんが受話器から耳を話す




「……一方的に切られた…」

『つ、ツナさん……ベルフェゴールって、ヴァリアーの?』

「うん。知ってるんだね」

『聞いたことはありますし…』

「そいつらが、飲みに来る」




少し遠い目をしたツナさんが、そう言った




『え、だめなことなんですか?』



俺的には、仲が良さげでいいと思うのだが



「いや、俺らにとっては悪くない」

『じゃあ、何がダメなんですか?』

「…ベルに空の存在がばれた。お前が危ないんだ」

『へ、俺?』




思わぬ回答に、少し呆然とした



『…いや、でも俺狙われるほどやわじゃ…』

「違う。新人いびり、ってやつだよ」








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