短編集
□しなやかに、強く、美しい
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「夜宵センパーイ」
『…何よフラン』
「今日も綺麗ですねー」
『からかうなら刺すから。フォークで』
「やだなー、ミーは本気ですよー?」
毎日、毎日、
来る日も来る日も、夜宵センパイを本気で褒める
でも、それは伝わらないみたいで
「なんで本気にしてくれないんですかー?」
『いや、だってフラン冗談しか言わないじゃん』
…心外だ
ミーが冗談しか言わないって思われてたなんて
「…ミーは、センパイには嘘付きませんよー」
『それも嘘』
「どこが嘘なんですかー?」
『…なんとなく?』
そう言ってふにゃりと笑う
それ、その笑顔が綺麗で可愛くて、
でも任務の時は真逆の、真剣な表情で、
…そのギャップが、ミーを惹きつける