黒子のバスケ

□ライバル
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「りっちゃんっ!!」

ぎゅっ!

「わっ!?…さつき?」
「りっちゃん大ちゃんと付き合いだしたってほんとっ!!??」
「情報早っ!?さすが…。うん…、昨日の夜に大輝がうちんちに乗り込んで来てね。」

私、桃井さつきは幼馴染である大ちゃんとりっちゃんが付き合いだした事にショックが隠せず、朝一でりっちゃんに問いただした。
しかもご丁寧に、昨日の夜、大ちゃんから報告メールが来たんだけど…、半信半疑だったんだよね…。

「ほんとだったんだ…。」
「大輝から聞いたの?」
「うん、でも信じてなかったの。」
「なんで?」
「…悔しかったんだもん!!」

私は我慢出来なかった。
思わず泣きながらりっちゃんに抱きついて本音を漏らす。

「りっちゃんが大ちゃんに取られちゃって悔しいーっ!!」
「えっ?」
「私の方が先にりっちゃんの事好きだったのにーっ!!!!」
「えええええぇっ!!??」
「りっちゃん!!今からでも遅くないから考え直して!!」
「もうおせぇよ!」

出たわね、諸悪の根源!
はぁ、相変わらず眠たそうな顔…。
大ちゃんにりっちゃんはもったいない!!

「あ、大輝!おはよ!」
「おう。…てか朝っぱらから何やってんだ?最初は面白くて遠くから見てたけどよ…。」
「さつきが私のこと好きなんだって。」
「へぇ。」
「…うん。ねぇ、さつきをとってくれる?」
「やだやだーっ!!大ちゃんのばかーっ!!!!」

てめぇっ!?って言いながら大ちゃんは私を引っ張る。
でも私はりっちゃんにひっついて踏ん張るんだけど…、やっぱり大ちゃんの力には敵わなくて…。

「やっと離しやがったな…。」
「やー!りっちゃんりっちゃん!」

もっかいりっちゃんに抱きつこうとしたら大ちゃんが先にりっちゃんを抱き寄せて、

「理央は俺んだっ!!」

って。
むかつくむかつくーっ!!
きーっ!!て言い合いを大ちゃんとしてたらりっちゃんが私をぎゅってしてくれた!

「え!?りっちゃん…?」
「おい!理央!?」
「私はさつきも大好きだよ?さつきは女友達の1番!!…ね?」

ふんわりと優しい笑顔。
私の大好きな笑顔。
そっと頭を撫でてくれるりっちゃんは昔と変わらず。

「うん!でも!!私は諦めないからね!?大ちゃん覚悟しててよ?」
「うわっ、めんどくせ…。」





“心に決めた想い”
(大輝がんばれ!!)
(他人事だな)
(私は2人とも大好きだから)
(俺は理央がいりゃぁそれでいいんだよ)
(りっちゃん、今日一緒に帰ろ?)
(いいよ)
(いきなり攻撃かよ)





END


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