黒子のバスケ

□女の子の日
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んー。
なんか今日の理央ちんは様子がおかしいぞう?
顔色悪いしー。

「理央ちーん。」
「ん?なーに?」
「だいじょーぶ?」
「え?うん、大丈夫だよ。」

理央ちんってほんと嘘がヘタだよねー。
顔みればわかるし。
いったいどんだけ理央ちんのこと見てきたと思ってんのー?

「はい、嘘つかないー。」
「ほんと大丈夫だって!」
「室ちーん!理央ちん保健室連れてってくるー。」
「あぁ、やっぱり具合悪かったんだね?」
「うん、じゃぁ行ってくるからまさ子ちんに伝えといてー。」

よし、理央ちんにお菓子の袋持ってもらって…。

ひょいっ!!

「っ!!??」

恥ずかしいから降ろしてだなんて理央ちんてば恥ずかしがりー。

「てか理央ちん軽すぎ、わたあめみたい。」
「姫抱っこは恥ずかしいよぉ…!」
「赤くなっちゃって理央ちんかぁいぃ。」

あまりにも理央ちんが可愛かったからおでこにちゅー。
口ぱくぱくして金魚みたいでウケる。
後ろでキャプテンがぎゃーぎゃー言ってたけどうるさいから無視して保健室いこ。

―――…がらっ!

「せんせー。」
「あら、どうしたの?」
「理央ちん具合悪いー。」
「大丈夫?横になる?」
「あ、じゃぁ…。」
「やっぱり具合悪かったんじゃん。」

理央ちんは困った顔をしながらベッドへ寝ころんだ。
うん、表情が少し柔らいだ感じする。

「具合が悪くなった心当たりはあるかしら?」
「あ、えっと…、女の子の日で…。」

…女の子の日?
……お雛様?

「今回はちょっと重くて…。」
「そうなの?辛かったでしょう?無理しちゃだめよ?良くなるまで休んでなさいね?」
「はい、ありがとうございます。」
「じゃあ紫原君、あとお願いして良いかしら?」
「いいよー。」

会議に出なきゃいけないらしくてせんせーは保健室から出て行った。
それより…。

「女の子の日?」
「うん。」
「重いの?」
「今回はね。」
「雛あられが重いって相当だよね?」
「はっ?」

理央ちんまぬけな顔ー。
そんな顔も可愛いけどね。

「お雛様と勘違いしてない?」
「え?」
「女の子の日っていうのは…、んとぉ…、月1で来るアレ!」
「……?」

月1で来るアレ…。
……あぁ。

「アレ女の子の日って言うんだー。」
「わかった?」
「ちゃんとわかってたしー。」
「ほんと?」
「ほんとだしー!」

むー。
理央ちんが頬を染めながらクスクス笑ってる。
可愛いけどむかつくー。

「ごめんごめん。気付いてくれてありがと!」
「気付くし。理央ちんの彼氏なんだから。」

オレがむーってしてたら理央ちんがそっと起き上ってぎゅってしてくれた。

「敦大好き!」
「ん、オレも理央ちん大好きー。」

それからオレと理央ちんはまさ子ちんが呼びに来るまで一緒にお菓子食べたり横になったりしていた。





“どんな些細な事にも気付きたい”
(理央大丈夫か?)
(あ、監督!ご心配おかけしました)
(なんでお前じゃなくてコイツが寝てんだ?)
(お菓子でお腹いっぱいになったみたいで)
(子供かっ!?)
(…すー…すー…)





END


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