デュラララ!!

□歪んだ恋心
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なにをやっているんだろう…。
学校帰りの私の目の前で池袋最強の男、平和島静雄が、新宿の情報屋、折原臨也に自販機やらゴミ箱やらを投げている。
だが、折原臨也はそれをヒョイヒョイと交わしていた。
不意に私と折原さんの目が合ってしまったのが運の尽きだった。

「あ、理央ーっ!」

折原さんは手をヒラヒラと振りながらこっちに来た。
私はすぐ視線を反らし、踵を返してその場を走り去った。

「はぁはぁはぁ…、何で…、折原さんが池袋に居んのよ…。」
「それは俺が理央に会いにきたから。」

…!?
声がした!?

「なんで!?」
「理央が好きだからだよ。」
「聞いてないしっ!!」
「顔が真っ赤だよ??照れちゃった??可愛いなぁ、理央わっ!!」
「走ったから赤いだけです!!」

相変わらず我が道を行く人だなぁ…。

「疲れたでしょ??俺の家に行って休もう。」
「ちょっと!!家に帰った方が近いんだけど!!ってか離して!!」

折原さんは私の腕を引っ張りながら歩き出した。

「だって今日はご両親が家にいるじゃない。」
「なんで知ってんのよっ!?」
「理央の事愛してるから、何でも調べたくなるんだ。」
「この変態!!変質者!!」
「あはは、ありがとう!」
「…褒めてないっつーの。」

走ったあとで良かった。
本当にイヤなら振り払えるはずなのに…、振り払えないなんて…。
そんな自分もムカつく。



“好きだなんて言わないんだから!!”
(君ほど飽きない人間はいないよ)
(…そりゃどーも)





END


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