デュラララ!!

□風邪-折原臨也-
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「ごほごほ!」

さっきからひっきりなしに聞こえてくる咳。
理央の容態が気になって全く仕事が手に付かない。
理央の両親は旅行に行ってしまっているらしく家には誰も居ないので俺の家で寝かせている。

「ちょっと、酷い咳してるじゃない。なんとかしてあげなさいよ。可哀想じゃないの。」
「新羅にも診てもらったから大丈夫でしょ。」
「あんな闇医者の言うことなんて信じられないわ。私が様子見てくる。」
「波江さんは近づかないでくれるかな?」
「こんな時に嫉妬かしら?」
「うるさいよ。」

波江さんは隙あらば理央を襲うからたまったもんじゃない。
すぐ波江さんには帰ってもらい、スポーツドリンクを持って寝室に入る。
咳の割には顔色は悪くないな。

「ん…。臨也…?」
「あぁ、ごめん。起こした?」
「ううん、大丈夫。私こそごめんね?うるさくて…。」
「気にしないの、俺が好きでここに居てもらってるんだし。はい、スポーツドリンク。喉乾いたでしょ?」
「ちょうど欲しいって思ってたんだ、ありがとう。」

そうとう喉がやられてるのかいつもの可愛らしい声ではなく、掠れた声をだしている。
俺は心配でしょうがなくなった。
それが伝わってしまったのか、理央は俺の頭を撫でながら呟いた。

「ごめんね、すぐ元気になるからね。」

って。
どっちが大人かわかりゃしない。
俺は恥ずかしさを誤魔化すため、布団にもぐりこむ。

「臨也?風邪移っちゃうよ?」
「いいよ、別に。それにさ、」





“一緒の方があったかいでしょ?”
(おいたしないでね?)
(病人に盛るほど大人げなくないよ)
(どーだか…)
(むぅっ)






END


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