砂時計

□05
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「ほんっと平助って単純だよね。
面白くて見てて飽きないし」


「それは鈴も同じだと思うけど」


「・・・それってどういう意味よ!!」



鈴は心外だといわんばかりに沖田を睨みつけるが沖田はそっと彼女の髪を手に取る。




「そのまんまの意味だよ。
僕はいくら君を見てても飽きない。


・・・意味わかる?」





鈴は軽く首をかしげると思いついたことを言ってみる。





「・・・・総司は・・・







私のことが大好きって事?」





鈴の答えに沖田は目をきょとんとさせ、やがて噴き出した。




「な、何で笑うの!!」


「ははは!!いや、っくくく・・・」


「もう!!」




鈴は真っ赤な顔でそっぽを向いた。


沖田はそんな鈴のあごを優しく掴み自分のほうに向かせる。




「・・・くくっ・・・間違ってはないけど・・・ちょっと違うんだ。
僕は・・・君を愛してる」


「・・・私も・・・だよ」





沖田はそのまま鈴の顔を引き寄せ唇をあわせた。


初めは優しい触れるだけのキス。


そして徐々に激しくなっていく。





「・・・・っ・・・・・・」





最中にわずかにもれる鈴の息も荒くなっていく。


それでも沖田はやめようとはしなかった。




「そ・・・じ・・っ・・・ちょ・・・」


「・・・・・」


「ほん・・・と息・・・できな・・・っ!!」





鈴が沖田の胸をどんどんと叩いてからようやく沖田は顔を離した。





「はぁ・・・は・・・ホント総司って・・・容赦ないよね」


「そう?僕としては優しいほうだったんだけど。
今日は土方さんいないしどこででも鈴とくっついていられる」


「平助いるし山南さんもいーる!
あんまりこういうことしちゃダメ!平助に見られたら土方さんに告げ口されるよ」


「口止めすればいいだけの話だよね・・・。
それに部屋ですればいいし」




沖田は鈴を抱き上げる。


お姫様抱っこで。





「そっ、総司!!まさか今から・・・」


「ダメ?」


「ダメダメダメ!!今から平助に昼食作って上げなきゃいけないのに!!」


「じゃあ僕はその前に鈴を食べるよ」


「だからダメだって!!総司安静にしてなきゃいけないし・・・」


「少しくらい平気だよ。
それに千鶴ちゃんが着てからずいぶんご無沙汰だったしね・・・」


「せめて夜まで待っ・・・「無理。待てない」


「総司ぃぃぃぃ!!!」




鈴はばたばたと暴れるが沖田はにっこりと笑顔を浮べて自室に鈴を連れて帰った。


そして片手で襖を開けるとすでに敷いてある布団の上に鈴を下ろした。





「総司・・・」




鈴は軽く後ずさるが後ろにあるのは壁のみ。


沖田は薄く笑った。






「それじゃ・・・



いただきます」



「待っ・・・・っ・・・・・!!」







鈴は沖田においしくいただかれましたとさ。









(ただ一緒にいられるだけでもう私は何もいらない)




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