もしこの気持ちを恋だというのなら、

□01.
1ページ/2ページ






「はぁっ・・・は・・・っ・・・!!
つ、疲れたぁぁぁ・・・!!」




息が苦しくなってきた。



体力もそろそろ限界だ。




「やっぱあたしって・・・体力ないなぁ・・・」




夜兎にしちゃあ体力のないあたし。



やっぱ慣れないことはするもんじゃないね。





見つけたぞ――!!



「!!!」




大きないくつかの足音が追いかけてくる。



やばっ・・!!



あたしは再び走り出した。





いったいどこまで走ればいいの。


どこまで逃げれば・・・



暗く果てしない廊下をずっと走っている気がする。


しかも同じところをずーっと。




「はぁ・・・はぁ・・・」




手で壁を伝いながら走る。




「・・・・・っ・・・?」




不意に壁が消えた。曲がり角みたい。



追っ手に気づかれないように角を曲がる。




「はぁ・・・・」




これで大丈夫かな?






「くそっ・・・あの女どこに行きやがった!」


「やばいぜ。アイツを使えなきゃ俺たちが隊長にお咎め食らっちまう」


「それだけはマジ勘弁!!
ホントに殺られちまう・・・!」




大きな足音はばたばたと通り過ぎていく。





「もう大丈夫・・・・だね」



あたしは小さくつぶやいた。




あたしがその場にへたり込みそうになった次の瞬間、





「大丈夫・・・じゃねーみたいでさァ」



●●
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ