小説。
□春
1ページ/3ページ
「春ですね…」
彼女は毎年春が近づくと、決まって二人きりのときに言ってくる。
「……そうだな。」
俺は彼女が作った菓子を食べながら適当に言い放った。
「…おいしい?」
「…うん…。」
そっかぁと彼女はほっと息を吐いた
まぁ、おいしいんだが俺には少し甘すぎる。
「…なぁ、リン…甘いよな。」
「…………」
「リン?」
「…レン、桜を見に行かない?私の前のリンは、桜が好きだったんでしょ?」
「…あぁ…」
そうだな。
→
次へ
[
戻る
]
[
TOPへ
]
[
しおり
]
カスタマイズ
©フォレストページ