小説。
□なんで君は
2ページ/3ページ
ミクと話しているあいだにリンは窓際の後ろの席で、本を読んでいた。
俺の席はリンの隣。俺も席について、リンを眺めてみる。…なぜ…なぜリンは…
「…うーん?」
唸りをあげるとリンがこっちを向いて、「何?」ってかんじでニコニコしながら首を傾げた。
その仕草がかわいくて。
顔や素振りがかわいいから?朝の光を受けてとても綺麗に見えたから?心地よい声を聞かせてくれるから?
リンをなぜ好きか分からない。
「ねえ?リン」
「え?なに?」
「なんで君は
俺のこと好きじゃないんだろうなぁ。