True memorys
□2
1ページ/2ページ
背中にはっきりとした痛みを感じて、また目が覚める。
すぐに立ち上がろうとしたけど、体の痛みで上手く立てない。
「あれぇ?起きちゃったのー?」
目の前の彼女は、目を丸くさせてキョトン、としていた。
両腕で椅子を振り上げて。
ガッ
間一髪、横に転がりその椅子をよけるとなんとか立ち上がる。
その子を睨みつければ、「はずれちゃったぁ」と残念そうな声を漏らしていた。
彼女が最後の記憶の中に出てきたあの女の子だと気づくのに、時間はかからなかった。
そう理解してから、体の震えが止まらない。
体中が逃げろと警報をならしている。
「プリちゃん、今日も嫌われてね?」
彼女はそう言ってにっこり笑うと、机の上のドリンクを自分にかけた。