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□ふわり、その笑顔に呑まれる
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『リョーマくーんっ!!』


「あ、先輩。」


部活中、図書室から手を振る名無したん先輩を見つけた。


ちょうど休憩だったし、

なによりも


『リョーマくんっ、お疲れ様ー!』


俺は名無したん先輩が好きだったから、

はっきり言って嬉しかった。



「…っス。」


『あ、元気ないなぁ…飴なめる?』

なんて言って、俺の手に乗せてくれたのはグレープ味。


「あ。」

もしかして先輩、


『リョーマくん、ファンタ飲むときいつもグレープだよね?』

知ってて、くれたんだ。


『これで部活、頑張ってね』




ふわり、その笑顔に呑まれる




ほんと、名無したん先輩可愛すぎ。



なんて、柄にもなく思ったけど
たまにはいいかな。



(絶対オトす。)
((グレープ味、喜んでくれたかな…))
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