シリーズ
□お前って
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放課後、THE★帰宅部自称部長の私はダラダラと帰る用意をしていた。
「おい名字たんー」
『なんですかー』
「相変わらず脱力してんな、お前。」
『先生、喧嘩売りに来たんですか。』
「すまんすまん、てことでハイ。」
『は?』
「ゴミ出しよろしくっ」
『意味わかんねー!!!
行かないし!!』
「行ってくれたら課題減らす。」
『全力で行かせていただきます!』
あの先生はノリがいいから好きだ!
さ、ゴミ捨てて帰って確かまだスルメが残ってたから食べよっと。
帰ってからの予定を考えながら、焼却炉までゴミを運ぶ。
任務を終えて、さぁ帰ろうというときに見かけちゃった赤い髪。
…こ…これは…!!!
「す、好きですブン太くんっ!!つき合って下さい!」
告 白 で す か !!!
思わず建物の影に隠れた。
ブン太はモテるモテるとは思ってたけど、実際に生でみたのは初めてだ。
なんて答えるんだろ。
…私だって小学校の頃からずっとブン太に恋してるんだ。
ここでブン太の答えがYESなら、私言わずに玉砕☆じゃん!!
…もとから言う勇気はないんだけどね…
「あー…悪いな、俺お前とは付き合えない。」
「…っ、そっか。気持ち聞いてくれてありがとうっ」
女の子はそれだけ言うと、目に涙を浮かべて走っていった。
ほぁー…不謹慎だけど、よかった…
ほっと胸をなで下ろしていたそのとき。