明智健悟

□二人の一夜
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「えーと…これがポーンでこれがナイト…」

薄暗い部屋の中で凜華の声だけが響く。

「動き方は…「私の部屋で何をしているんですか、凜華」うひゃあ!」





突然現れた部屋の主に驚く凜華。

「け、健悟さん、おかえりなさい。今日は早いんですね」

「ただいま、凜華。今日はクリスマスですから。しかし明かりもつけずにチェスとは…。どういった風の吹き回しですか?貴女確か初心者ですよね?」

明智の容赦ない質問攻めが始まった。

「う…。それが、今度チェス大会があってそれに強制参加なんです」

「ほう」

「それぞれ一人ずつに罰ゲームがあって、私は負けたら…その…」

「?罰ゲームは何ですか、凜華」

「………文化祭で来たメイド服を来て撮影会…、です」

暫しの沈黙。
凜華は耐えられなくなって口を開こうとした時だった。
眼鏡のズレを直し明智が口をゆっくりと開いた。


「ならば私が直々に教えましょう」






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