今、再び〜過去編〜
□1話 出会い
3ページ/10ページ
今は夜中の12時。三人の子供は皆、眠りについていた。
松陽はそれを見計らって家を出た。向かうは人の少ない路地。いろんな路地をウロチョロしているとそいつは簡単に引っかかった。
後ろに殺気を感じた。
松陽>誰です?
そいつは返事もせず、突っ込んできた。松陽は刀を抜き、対峙した。
松陽>あなたですね。最近噂の辻斬りと言うのは。なんで人を襲うんです?
辻斬り>飯と金。
松陽>それなら私のところへ来ませんか?ご飯くらい出しますよ。
辻斬り>人とあいまみれるれるのは嫌いだ。
松陽>部屋も用意してあげますよ。
辻斬り>部屋には誰もいれないか?
松陽>あなたが嫌ならそうします。どうです?私のところに来ますか?
辻斬り>・・・・行く。
松陽>交渉成立ですね。
刀をしまい、松陽の後ろを辻斬りが歩いて塾に向かった。
松陽>何か食べますか?
辻斬り>飯。
松陽がご飯を出すとそいつはソロソロと食べだした。
松陽>そういえば自己紹介がまだでしたね。私は塾を開いている吉田松陽と申します。あなたは?
辻斬り>龍。
松陽>龍君ですか。いい名ですね。宜しくおねがいします。それとご飯を食べる時は、布を取ってはどうですか?
龍は顔に布を巻いていた。
龍>やだ。
松陽>ならいいですけど。
その後、「お風呂に入ったら?」という松陽の言葉に首をふり、案内された部屋にさっさと入ってしまった。
松陽>あの子の心を開くのは、銀時より大変そうですね。
松陽はつぶやいた。