メイン


□ナニが始まりでも最初は最初
2ページ/6ページ



土方は済崩しになって流される前に総悟を突き放した。
酷いじゃないですかィ。と、文句を言いながら起き上がった総悟が次の手を打ってくる前に、土方は布団から立ち上がった。

「今日は朝から仕事だろ?とっとと朝飯食いに行くぞ」

「へーぃ」

渋々、といった風に総悟が立ち上がる。
その何気も無い、さも簡単そうな動作に土方は何故かイライラした。

あれだけ昨日やっておいて、自分はこんなにダメージ受けているのに、総悟は何の事無く何事も無かったように振舞っている。

(ムカつく・・・・)

と、そんな事を考えながら、土方は食堂に向かった。
それの後に続く総悟は眠そうに目を擦る。


               ☆


「―――土方さん、まだ残っていたんですかィ?」

残業で残って仕事を淡々とこなしていた土方に、総悟が声を掛けた。
急に声を掛けられ、驚いた土方が眼を見開く。

不思議そうに首を傾げる総悟に土方はフィと視線を外した。
そのあからさまな態度に不満を持ったのか、総悟はムッと膨れた。
すると今度は土方が不思議そうに首を傾げる。

「―――まァ、なんでも良いでさァ、とっとと仕事なんか終わらせて帰りやしょう?」

「一人で帰りゃあ良いじゃねぇか」

「それじゃあ、つまらねぇんでさァ」

「・・・・」
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ