日和
□曽良君の好きなもの
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―回想
「曽良くん、お菓子食べる?」
私が和菓子を持ってくると子供らしい無邪気な顔を一瞬だけした
「い、いりません」
ぷいっと顔を背ける。これは強がっているから
「なんで?おいしいよ?」
曽良君はちらちらと私を見る
おかしくて笑ってしまった
いつも強がったり感情を顔に出さない彼がこんなに子供らしい顔をするなんて…
「我慢してないで、ほい!」
「っ!!」
顔を背ける曽良君の口に無理やり和菓子を放り込む(危険なのでやめましょう)
ごくんっ
「なにするんですか!!」
「ごめんね…おいしい?」
「…おいしい、です…。」
(か、かわいい…!!)
小さな声で真っ赤になりながら俯きながら言う姿が愛らしくて仕方ない
「ふふ曽良君甘いもの好きなんだね」
「そんなことないれすよ」
お饅頭食べながら言っても説得力なんて全くないよ?
「別に甘いもの好きでも恥ずかしがることなんてないよ?」
「…。」
彼は無言で食べ続ける
「曽良君が来たときはとっておきのお菓子出してあげるね!」
「…ありがとうございます」
むくれているけど嬉しいんだろう表情で分かった
―
(そういえばそんなことあったなー…。)
あの頃の曽良君は可愛かった…今も可愛いけど
「どうしたんれすか」
もきゅもきゅ
「曽良君は小さい頃から甘いもの好きだったなーって」
彼が食べるのをやめた
「…芭蕉さんの前だけですよ」
俯いていて顔はよく見えない
「?」
「普段は隠してるんです…お茶ください」
「恥ずかしいの?」
「色々あるんですよ…お茶…」
「しょうがないなぁー」
台所へ行ってお湯を沸かす
(やっぱり可愛いなぁ)
今日来た理由は気紛れと、誰にも気にされず自分の好きなものを…好きな人と食べてくなったから…
―――
だといいな←
ごめんなさいね文才ないんですよ
うちの曽良君はツンデレ、クーデレ(デレ率高め)なんですよ!!(逆ギレ